更新日:2025.3.26

駐車場経営は儲からない?初期費用から出口戦略まで

駐車場経営は儲からない?初期費用から出口戦略まで

駐車場経営は、個人でも始めやすい不動産投資として注目されています。初期投資が低く、比較的安定した収入が期待できるという魅力がある一方で、「駐車場経営は儲からない」という声も聞かれます。
ここでは、駐車場経営の基礎知識から収益性、リスク、そして成功のための戦略までを網羅的に解説し、駐車場経営のリアルに迫ります。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

Contents

駐車場経営の基礎知識と始め方

駐車場経営とは?個人でも始められる不動産投資

駐車場経営は、土地や建物のスペースを駐車場として貸し出すことで収益を得る事業です。

アパートやマンション経営と比較して、初期投資や管理の手間が比較的少ないため、個人でも始めやすい不動産投資として知られており、立地条件によっては高い収益性も期待できます。

駐車場経営の初期費用

駐車場経営を始めるにあたって必要な初期費用は、土地取得費用を除き、一般的にアスファルト舗装された月極駐車場であれば約210万円程度から、コインパーキングであれば約360万円~530万円程度といわれています。

駐車場タイプ 舗装 設備(1台/基あたり) その他の費用
(看板など)
推定総費用
(10台/基あたり)
月極駐車場
(アスファルト)
約210万円 最小限 最小限 約210万円
+土地取得費用
コインパーキング
(アスファルト)
約200万円 約40万円~100万円(精算機)
+約10万円(ロック板)
約20万円~30万円 約360万円~530万円
+土地取得費用

駐車場経営に必要な手続きと許認可

一般的に、駐車場経営を開始するために特別な資格や免許は必要ありません。
ただし、都市計画区域内で一定規模以上の駐車場を経営する場合や、料金を徴収する場合には、駐車場法に基づく届出が必要となることがあります。自治体によって手続きが異なるため、事前に確認しましょう。

土地なしから始める駐車場経営の方法

駐車場経営は、必ずしも土地を所有していなくても始めることができます。
例えば、土地を借りて駐車場経営を行ったり、店舗や事務所などの建物の空きスペースを駐車場として利用し、初期投資を押さえて不動産経営を行う方法が一般的です。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

駐車場経営の収益性と儲かる仕組み

駐車場経営で得られる利益と収益構造

駐車場経営で得られる収益は、立地条件、経営形態、料金設定などによって大きく異なります。

なお、令和2年『有料駐車場に関する投入調査』によると、日本全国の有料駐車場の年間売上高が約71億円、総費用が約61億円となっており、1事業所当たりの平均に直すと、868万円程度の利益を獲得しており、一つの目安になります。

収益構造は、売上(駐車料金収入)、費用(土地代、設備費用、管理費用、税金)、利益(売上ー費用)で構成されます。月極駐車場よりもコインパーキングの方が高い売上高を期待できますが、初期投資や運営コストも高くなる傾向があります。

なぜ「駐車場経営は儲からない」と言われるのか

駐車場経営が「儲からない」と言われる理由としては、立地条件が悪いケースや、管理コストの手間や費用が想定以上にかかるケース等で発生します。結果として、当初期待したほどの収益を上げられないケースがあるため、「駐車場経営は儲からない」と言われることがあります。

ただし、後述の収益を最大化させるポイントを押さえれば、儲けることは十分可能です。

収益を最大化するための立地選びと料金設定

駐車場経営で収益を最大化するためには、立地選びと料金設定が非常に重要です。

まず、立地選びですが、駅周辺、商業施設周辺、オフィス街など、駐車需要の高い場所を選ぶとともに、周辺の競合となる駐車場の状況も考慮する必要があります。

また、料金設定については、周辺の相場を参考に、適切な料金を設定しましょう。需給バランスを見極め、観光地などではイベントに合わせてダイナミックプライシングを導入するなど、柔軟に料金を調整することも有効です。

駐車場経営の投資回収期間と長期的な収益性

駐車場経営の投資回収期間は、初期投資額や収益によって異なりますが、一般的には、数年から10年程度で投資回収できるケースが多いといわれています。

駐車場経営は、長期的な視点で見ると、比較的安定した収益が期待できる投資です。一方で、設備の老朽化や競合の出現など、リスク要因も存在するため、常に状況を把握し、適切な対策を講じつつ、必要に応じて出口戦略を検討しましょう。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

他の不動産投資との比較

アパート経営や区分マンション投資とのリスク・リターン比較

アパート経営や区分マンション投資は、駐車場経営と比較して高い収益性が期待できますが、同時にリスクも高くなる点に注意しましょう。

駐車場経営 アパート経営・区分マンション投資
初期投資 比較的少ない 物件の購入費用等、初期投資額が大きい
収益性 収益性はアパート経営と比較して低い 家賃収入が主な収入源。高い収益性が期待できる
リスク 比較的リスクが低い、駐車需要の変動や競合の出現などのリスクがある 空室リスクや家賃滞納リスクなど、様々なリスクがある
管理の手間 比較的管理の手間が少ない 入居者の募集、家賃の回収、建物のメンテナンスなど、管理の手間がかかる

トランクルーム・コインランドリーとの収益性とコスト比較

トランクルームやコインランドリー経営は、駐車場経営と同様に、土地活用の一つです。
トランクルームは、物品の保管スペースを貸し出す事業で、初期投資は比較的少なく、管理の手間も少ないという特徴があります。

また、コインランドリーは、洗濯機や乾燥機を設置し、利用者に有料で提供する事業です。初期投資は比較的大きく、設備のメンテナンスや清掃などの管理が必要です。

それぞれ、収益性やコストは立地条件に左右されますが、一般的な例として、比較すると下記の通りとなります。

事業モデル 初期投資 月額運営コスト 月額収益の範囲 投資収益率
駐車場 50万円~800万円 1万円~20万円 10万円~240万円 5%~50%
トランクルーム 100万円~1,000万円 2万円~20万円 8万円~70万円 8%~25%
コインランドリー 2,000万円~5,000万円 20万円~70万円 30万円~150万円 8%~21%

初心者投資家にとっての適性と選び方

駐車場経営は、比較的少ない初期投資で始められ、管理の手間も少ないため、初心者にとって取り組みやすい投資と言えます。

しかし、収益性は他の不動産投資と比較して高いとは言えないため、長期的な視点で安定した収入を得たいと考える人に向いています。
初心者が駐車場経営を選ぶ際には、駐車需要の高い立地を選ぶこと、月極駐車場とコインパーキングのどちらが適しているか検討すること、自主運営と管理委託のどちらが良いか検討することなどが重要です。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

月極駐車場とコインパーキングの比較

月極駐車場とコインパーキングの収益モデルの違い

駐車場経営には、主に月極駐車場とコインパーキングの2つの形態があります。

月極駐車場は、月単位で契約者を募集し、毎月定額の駐車料金を受け取るモデルです。比較的安定した収入が期待できますが、収益性はコインパーキングほど高くありません。
また、コインパーキングは時間単位で不特定多数の利用者に駐車スペースを提供するモデルです。高い収益性が期待できますが、初期投資が高く、利用者の変動が大きいため、収入が不安定になる場合があります。

特徴 月極駐車場 コインパーキング
収益モデル 月額固定賃料 時間単位・分単位の料金、最大料金設定
料金の柔軟性 契約期間中は低い 高い。需要、時間帯、イベントに応じて調整可能(ダイナミックプライシング)
収益性 需要の高いエリアでは時間貸駐車場に劣る可能性あり 好立地、高回転率の場所では高い収益
収入の安定性 高い、安定した月額収入 低い、様々な要因で変動する可能性あり

それぞれの初期投資と運営コストの比較

初期投資の観点で見ると、月極駐車場は比較的少ない一方、コインパーキングは、設備の設置費用などがかかるため、初期投資額が大きくなる傾向があります。

運営コストについては、コインパーキングは、設備のメンテナンスや管理に手間や費用がかかるため、高くなる特徴があります。

特徴 月極駐車場 コインパーキング
初期投資 低い。主に土地整備と基本的な看板など 高い。土地整備、精算機、ロック装置、看板、カメラなど
運営費用 低い。主に基本的なメンテナンス、税金など 高い。メンテナンス、光熱費、税金、現金管理、機器維持など
リスク 中程度。需要が低い場合は空車リスクあり 低〜中程度。立地と競合に依存

管理の手間と外部委託の選択肢

月極駐車場は、契約者の募集や管理が簡単なため、外部委託をしなくても対応可能なケースもありますが、コインパーキングは、利用者の対応や設備の管理など、手間がかかる作業が多くなることから、外部委託がおすすめです。

立地条件による適性と選択のポイント

観光地や商業地などについては、駐車場の回転率が高く、コインパーキングの収益率が高くなりやすい傾向にあります。一方、駐車場のスペースが限られる住宅街では月極駐車場の需要が高い傾向にあり、立地条件によってどちらを選択するか決定しましょう。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

駐車場経営の運営管理とトラブル対策


駐車場経営を成功させるためには、適切な運営管理とトラブル対策が不可欠です。

自主運営と管理委託の比較とメリット・デメリット

自主運営は、自分で駐車場の管理運営を行う方法です。メリットとしては、管理費用を抑えることができますが、手間や時間、専門知識が必要になります。

また、管理委託は専門業者に管理運営を委託する方法です。手間を省くことができますが、委託費用がかかり、収益が低下してしまうため、自分に合った方法を選択しましょう。

駐車場経営でよくあるトラブルと対処法

駐車場経営は安定収入の魅力がある一方、トラブルもつきものです。
特に、料金未払いは月極駐車場で発生しがちですので、契約時の保証人設定や前払い制でリスクを軽減しましょう。

一方、コインパーキングは、無断駐車が主なトラブルとなります。監視カメラや警告看板で抑止力を高めるなどの取り組みを行いましょう。また、精算機などの設備故障は、定期的なメンテナンスで未然に防ぎましょう。

駐車場の設備メンテナンスと更新計画

駐車場の設備は、常に安全で快適な状態を維持するために、定期的なメンテナンスが不可欠です。
利用者が気持ちよく利用できるよう、定期的な清掃を行い、清潔な状態を保つことが重要です。また、精算機やロック板などの設備は、定期的に点検を行い、故障がないか確認する必要があります。故障した設備は、速やかに修繕し、利用者の不便と使用不能期間を最小限に抑えることが重要です。

なお、設備の老朽化は避けられないため、長期的な視点に立ち、更新計画を立てておくことも重要です。

収益アップにつながる付加価値サービス

駐車場経営において、収益をアップさせるためには、付加価値サービスを提供することも有効です。

スマートパーキングシステムとAIの活用
都市部のコインパーキングでは、センサーやIoTを活用したスマートパーキングシステムの導入が進んでおり、駐車場の空き情報をリアルタイムで配信することで稼働率を向上させる効果を得ることができます。
また、車両ナンバー認識による入出場管理や自動決済、ダイナミックプライシング等を導入することで、収益の拡大や顧客満足度の向上につながる可能性があります。
オンライン予約システムやモバイルアプリの導入
「akippa」や「タイムズのB」などのオンライン予約システムやモバイルアプリは、駐車場探しと予約のしやすさから人気を集めています。駐車場運営を行う上で、オンラインでの宣伝効果もあり、稼働率の向上につながります。
電気自動車充電器の設置
環境意識の高まりとともに、電気自動車の普及が進んでおり、駐車場におけるEV充電インフラの整備がトレンドになっています。充電設備を設置することで、駐車場の付加価値を高めることができます。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

駐車場経営の出口戦略


駐車場経営は、始めるだけでなく、将来的な出口戦略も考えておくことが重要です。

駐車場経営からの撤退タイミングや判断基準

駐車場経営からの撤退を検討するタイミングは、収益性の低下が低下したり、設備が老朽化し、費用がかさむといった収益面と、相続といったライフイベントによるものなどがあります。
なお、収益性の悪化による撤退は、撤退後の収益計画で現在よりも有利になるかを一つの目安にしましょう。

駐車場用地の売却方法と価格査定のポイント

駐車場用地を売却する場合、駐車場用地としてそのまま売却する方法と、既存の設備を撤去し更地として売却する方法があります。

駐車場用地として売却する:余計な撤去費用がかかりません。安定した稼働率の駐車場は、高値で売却できる可能性があります。
更地として売却する:より多くの買い手を見つけることができます。特に、都市部や再開発を期待されるエリアでは、更地が人気になる傾向があります。

価格査定の際には、立地条件、土地の形状、周辺環境などの複合的なポイントがあります。

駐車場から他の不動産への転用と開発可能性

駐車場用地は、住宅用地や商業用地、トランクルームといったほかの事業用地などに転用したり、開発したりすることも可能です。
これらの転用や開発は、立地条件や周辺環境によって可能性が異なります。専門家と相談しながら、最適な方法を検討することが重要です。

相続対策としての駐車場経営と次世代への引継ぎ

駐車場経営を行っている土地は、相続財産の一部となります。相続税の負担を軽減し、円滑な資産承継を行うためには、事前の対策が重要となります。
駐車場用地は、更地よりも相続税評価額が低くなるため、相続税の節税につながります。また、ほかの不動産と比較して駐車場は分割しやすいため、遺産分割がスムーズに行えます。

主な相続対策の戦略は以下の通りです。ぜひ活用して円滑な次世代の引継ぎを行いましょう。

戦略 主な考慮事項 税務上の影響 最適なケース
親族による事業継続 後継者の選定と育成、親族間の合意形成、事業承継計画の策定 相続税・贈与税の納税猶予制度の活用(条件あり) 後継者がおり、事業継続の意向がある場合
生前売却 売却のタイミング、売却価格、売却後の資金の管理・運用 譲渡所得税 相続税の納税資金を確保したい場合、または相続財産の整理を希望する場合
小規模宅地等の特例の活用 特例の適用要件の確認、相続人による事業の継続 相続税評価額の減額 相続人が特例の要件を満たす場合

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

まとめ:駐車場経営を成功させるためのポイント総括

駐車場経営は、適切な知識と戦略があれば、安定した収益を得ることができる投資です。しかし、「駐車場経営は儲からない」と言われるように、安易な気持ちで始めると失敗する可能性もあります。
駐車場経営を成功させるためには、以下のポイントを押さえておくことが重要です。

立地選び:駐車需要の高い場所を選ぶことが最も重要です。
経営形態の選択:月極駐車場とコインパーキングのどちらが適しているか、慎重に検討しましょう。
適切な料金設定:周辺の相場を参考に、適切な料金を設定することが重要です。
運営管理:自主運営と管理委託のどちらが良いか、自身の状況に合わせて選択しましょう。
トラブル対策:トラブルを未然に防ぎ、発生した場合でも迅速に対応できる体制を整えておくことが重要です。
出口戦略:将来的な撤退や転用、相続対策についても考えておきましょう。

これらのポイントをしっかりと押さえ、計画的に駐車場経営を行うことで、成功への道が開けます。土地活用や相続対策にお悩みの方は、ぜひ駐車場経営を検討してみましょう。

\ 厳選された不動産投資の専門家をご紹介 /

無料の資産運用相談はこちら

無料投資シミュレーション