更新日:2025.4.22

終身保険とは?死亡保険と何が違う?

終身保険とは?死亡保険と何が違う?

生命保険の選択肢として終身保険を検討しているものの、「終身保険のメリットとは?」「定期型の死亡保険とどう違うの?」など、お困りの方もいるのではないでしょうか。
終身保険は、一生涯の保障が続く生命保険で、解約時には解約返戻金が受け取れるなど資産性もある点が特徴です。
ただ、掛け捨て型の定期保険や収入保障保険に比べると掛け金が割高となっているため、人を選ぶ保険である点には注意が必要です。

本記事では、終身保険の基本や種類、終身保険のメリット・デメリット、終身保険に向いている人などについて解説しています。

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終身保険の基本

終身保険とはどのような保険なのか?

終身保険は、被保険者が亡くなるまで、一生涯保障が続く生命保険です。
終身保険は万一の際の死亡保障だけでなく、途中で解約すると一定の解約返戻金が受け取れる貯蓄性もある点が特徴です。
終身保険には貯蓄性があるため、老後資金の準備や相続対策として活用されるケースも少なくありません。

一般社団法人「生命保険協会」が発表した「2022年版 生命保険の動向」によると、終身保険の保有契約高は200兆7,257億円(構成比24.9%)、定期付終身保険は48兆1,635億円(構成比6.0%)となっており、定期保険(310 兆1,099億円、構成比38.4%)に次ぐ人気商品となっています。

終身保険は、特に30代後半から50代の子育て世代や資産形成を意識する層からのニーズが高い傾向があり、貯蓄型として資産を守る役割と、確実な死亡保障を兼ね備えることから、長期的な安心を求める人々に選ばれています。

終身保険と掛け捨ての死亡保険の違いは何か?

生命保険(死亡保険)は、「終身保険」に加えて、「定期保険」「収入保障保険」の3種類に分けられます。

生命保険 特徴 メリット
定期保険 死亡保障の掛け捨て型 保険料が安く、必要な期間だけ加入できる
終身保険 生涯保障+貯蓄機能 解約返戻金があり、相続や長期資産形成にも有効
収入保障保険 子どもの成長に合わせて保険料が減少 子どもの成長に合わせて保険料と保障が減少していく合理的な設計

終身保険と比較されやすいのが、掛け捨て型の定期保険です。
定期保険は一定期間内の死亡に備えるもので、満期になっても満期金などはありませんが、同じ保障額でも保険料が安く、コストパフォーマンスに優れます。

一方、終身保険は、一生涯の保障と貯蓄機能があり、死亡保険金や解約返戻金が支払われますが、貯蓄性がある分だけ保険料が高めとなっています。
30代の場合には、終身保険は月15,000円前後、定期保険は月5,000円前後が大体の目安です。

また、子どもへの保障という観点では、終身保険よりも収入保障保険が合理的です。
収入保障保険は、被保険者の死亡後に毎月一定額が支給されるもので、子どもの成長に合わせて保険料と保障が減少していく合理的な設計となっています。

終身保険にはどのような種類があるのか?

終身保険には次のような種類があり、特徴やメリット・デメリットが異なります。

終身保険 特徴 メリット デメリット
定額終身保険 保険金・解約返戻金が契約時に確定 将来の見通しが立てやすい インフレに弱く、利率も低め
変額終身保険 特別勘定で運用され、保険金・返戻金が運用成果で変動 高いリターンが狙える可能性 元本割れや返戻金が減少するリスク
低解約返戻金型終身保険 一定期間は解約返戻金が少ないが、保険料が割安 同じ保障でも保険料が安い 解約返戻金が一時的に低い
積立利率変動型終身保険 利率が定期的に見直される(最低保証あり) 一定のリターンと安全性を兼ね備える 低金利下ではリターンが限定的
外貨建て終身保険 米ドルなどで運用され、為替の影響を受ける 高金利通貨の利回りを活かせる 為替リスクが大きく、元本割れや保険金減少の可能性あり

定額終身保険

定額終身保険は、契約時に死亡保険金や解約返戻金が確定している、一般的な終身保険です。
保険期間中に支払う保険料および保障内容が変わらないため、将来の計画が立てやすい点が特徴です。

利率はあまり高くないものの、インフレなどの経済変動に左右されづらく、保守的な運用を好む人に適しています。

変額終身保険

変額終身保険は、保険料の一部を株式や債券などで運用し、解約返戻金や保険金額が市場動向によって変動する終身保険です。
高いリターンを得られる可能性がある一方、運用状況によって解約返戻金は既払込保険料を下回るリスクがあります(一般的に、死亡保障には最低保証が設定されています)。

リスクを許容できる中〜上級者向けの保険です。

低解約返戻金型終身保険

低解約返戻金型終身保険は、契約から一定期間(10〜15年など)は解約返戻金が抑えられている代わりに、保険料が割安になる終身保険です。
保障重視で長期間の継続加入が前提となる設計のため、途中解約すると元本割れのリスクが大きくなります。

死亡保障自体は通常の終身保険と変わらず、一定期間経過後は解約返戻金が通常の終身保険と同水準となるため、長期契約するならお得です。

積立利率変動型終身保険

積立利率変動型終身保険は、保険会社が定めた積立利率に基づいて返戻金が増える終身保険で、「アカウント型保険」とも呼ばれます。
市場金利をもとに定期的に利率が見直されることが特徴です。

最低保証があるため元本割れのリスクは小さいものの、金利が低迷すると運用効果も限定されます。

外貨建て終身保険

外貨建て終身保険は、米ドルなどの外貨で運用する終身保険です。
米ドルなどは日本円よりも高金利のため、通常の保険よりも高い金利水準で運用できる点が魅力ですが、為替変動リスクによって受取金額が大きく変動します。

米ドルで運用する場合、円安ドル高になると為替差益となり受取金額が増えますが、円高ドル安になると為替差損となり受取金額が減ります。
円高になると損をするリスクがある点には注意が必要ですが、円安リスクのヘッジとして外貨建て資産にもなる保険です。

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終身保険のメリット・デメリットと判断基準

なぜ終身保険はやめたほうがいいと言われることがあるのか?

近年、「終身保険はやめたほうがいい」と言われる場面も少なくありません。
その理由としては、「保険料が高い」「実質的な利回りがそれほど高くない」といったものが挙げられます。

終身保険の中には、実質的な利回りが1%未満に留まるケースもあり、投資目的での活用には向かない商品があることも確かです。
現在は、節税効果を受けながら資産運用できる新NISAやiDeCoで、S&P500指数(米国株投信)やオルカン(世界株投信)に投資して、ローリスクで安定した利回りを実現可能な環境となっています。

家族のための死亡保障は掛け捨て型の定期保険や合理的な収入保障保険でまかない、保険料を節約した分を新NISAやiDeCoを使った資産運用に回すライフプランにより、終身保険の見直しも進んでいます。

終身保険のデメリットで特に注意すべき点は何か?

終身保険のデメリットとして、中途解約時の解約返戻金が元本割れとなるケースが挙げられます。
特に、契約から10年以内に解約すると、支払った保険料の7〜8割程度しか戻らない場合もあります。

中途解約時の損失が多くなる理由としては、保険料の多くが当初の保障コストや事務手数料に使われるためです。
ライフプランの変化により、途中で終身保険を見直したい事態に陥った場合には、解約によって大きな損失を被るリスクがあります。

ライフプランの柔軟性という点においては、掛け捨て型の定期保険で保険料を安く抑えながら、新NISAやiDeCoで資産運用する方にメリットがあると言わざるを得ません。
50代での見直しであっても、保険期間や払込期間によっては返戻率が100%を超えていないケースもあり、損益分岐点を確認せずに終身保険を選択することにはリスクが伴います。

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終身保険の長期的な運用と満了後の状況

終身保険に満期はあるのか、払込満了後はどうなるのか?

終身保険には、「満期」という概念は存在しません。
終身保険は、契約者が亡くなるまで保障が続くため、“満期=死亡時”と認識されるのが一般的です。

また、「保険料払込期間満了」という節目はあり、例えば60歳払込終了の終身保険であれば、それ以降は保険料の支払いが不要となり、保障は一生涯継続されます。
払込満了後には、2つの選択肢があります。

1. 保険をそのまま保持して、死亡保障として活用する
2. 解約して解約返戻金を受け取る

どちらの選択が適しているかは、ライフプランや資産状況、相続対策の必要性などに応じて決める必要があります。
終身保険を相続対策として活用したい場合や、残された家族の生活保障を重視したい場合には、終身保険を一生涯契約して、1.の死亡保障として活用する方がおすすめです。
まとまった資金が必要な場合や、新NISAなどの運用に回したい場合には、2.の解約返戻金を受け取る方がおすすめです。

どのような人に終身保険が適しているのか?

終身保険は、誰にでもおすすめできる保険ではなく、目的やライフプランが明確になっている人に向いている商品です。
合理性の観点からすると、掛け捨て型の定期保険で保険料を安く抑えて死亡保障しながら、新NISAやiDeCoで資産運用する方が、多くの人にとって期待値は高くなります。

終身保険がおすすめなケースとしては、例えば、子育てが一段落し、老後や相続の準備を考える40代後半〜60代の方が、相続税対策として死亡保険金の非課税枠(=500万円×法定相続人)を活用する目的で加入するケースなどが考えられます。

また、貯蓄が苦手な人が「強制貯蓄」として活用する場合や、将来的な介護費用の準備として終身保険を活用する例も考えられます。
一方で、子育て世代や家計に余裕がない層には割高であり、資産運用として考えても資金効率が良くないため、終身保険の優先順位は高くありません。

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まとめ:終身保険に加入するなら押さえておくべきポイントは?

終身保険に加入する際には、長期契約であることを前提に、保険会社の財務健全性や商品の設計内容を慎重に比較しておきましょう。
終身保険でチェックすべき項目としては、次の要素が挙げられます。

1. 予定利率
2. 解約返戻金の推移
3. 保険料払込期間
4. 保障内容の柔軟性
5. 特約の内容

契約前には、自分にとって本当に必要な保障の範囲を明確にした上で、医療特約・介護特約・払込免除特約などをどう組み合わせるかを検討しましょう。
保障重視か貯蓄重視かによって最適な設計が異なるため、目的に応じて優先順位を整理しておくことが終身保険選びのカギとなります。

また、「そもそも、終身保険は自分にとってベストな選択なのか?」を考えることも重要です。
ライフプラン全体で考えると、掛け捨て型の定期保険で保険料を安く抑えながら、新NISAやiDeCoで資産運用する方が合理的な場合が少なくありません。

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