更新日:2025.6.10
貯蓄型保険はどうか?デメリットと選び方
貯蓄型保険を検討しているものの、「貯蓄型保険のデメリットって?」「貯蓄型保険はどうやって選べばいいの?」など、お困りの方もいるのではないでしょうか。
貯蓄型保険は、保険による保障に加えて、満期保険金や解約返戻金が受け取れる貯蓄性がある保険です。
終身保険や学資保険、個人年金保険が代表的な貯蓄型保険となっていますが、掛け捨て型保険に比べると保険料が割高になっている点には注意が必要です。
本記事では、貯蓄型保険の特徴や種類、貯蓄型保険のデメリット、貯蓄型保険の選び方について解説しています。
貯蓄型保険の基本と種類

貯蓄型保険とは何か?仕組みと特徴
保険を大別すると、「貯蓄型保険」と「掛け捨て型保険」に分かれます。
貯蓄型保険は、保険としての保障機能に加えて、満期保険金や解約返戻金が受け取れる保険です。
| 貯蓄型保険 | 掛け捨て型保険 | |
|---|---|---|
| 保険料 | 高い | 安い |
| 満期保険金 | あり | なし |
| 解約返戻金 | あり | ない場合が多い |
| 代表的な保険 | 終身保険、学資保険、個人年金保険、養老保険など | 定期保険、収入保障保険、医療保険、がん保険など |
代表的な貯蓄型保険としては、終身保険や学資保険、個人年金保険などがあります。
貯蓄型保険は、保険料の一部が貯蓄や運用に回され、長期間契約を続けると払い込んだ保険料以上の金額を受け取れる可能性があります。
ただ、貯蓄型保険は、掛け捨て型保険に比べて、保険料が割高になっている点には注意が必要です。
貯蓄型保険のメリットや向いている人とは?
貯蓄型保険のメリットとしては、次のような点が挙げられます。
● 解約時に保険料の一部が返ってくる
● 保険による保障を得ながら貯蓄できる
● 税制優遇がある
貯蓄型保険に支払った保険料は、生命保険料控除を受けられます。
終身保険は「一般生命保険料控除」「介護医療保険料控除」、個人年金保険は「個人年金保険料控除」が適用でき、所得税が最大4万円(合計12万円)、住民税は最大2.8万円(合計7万円)控除可能です。
貯蓄型保険が向いているのは次のような人です。
● 確実に教育資金や老後資金を貯めたい方
● 貯蓄するきっかけが欲しい方
学資保険や個人年金保険などの貯蓄型保険は、投資信託のような大きな成長率は期待できない一方、長期契約すれば、元本割れリスクは小さくなっています。
また、貯蓄や投資の習慣が身についていない方にとっては、保険料引き落としという形で確実に資産形成できる点もメリットです。
貯蓄型保険にはどんな保険がある?
貯蓄型保険に分類される保険としては、終身保険や学資保険、個人年金保険などがあります。
| 貯蓄型保険の種類 | 特徴 |
|---|---|
| 終身保険 | 一生涯保障が続く保険。万一に備えながら資産形成や相続対策にも活用できる。 |
| 学資保険 | 子どもの進学時期に合わせて教育資金を準備するための保険。保護者の万一の際には保険料払いが免除される。 |
| 個人年金保険 | 公的年金の上積みを目的として、自分で計画的に老後資金を準備するための私的年金商品。 |
| 養老保険 | 一定期間で満期金が受け取れ、死亡時にも同額が支払われる貯蓄性の高い保険。 |
貯蓄型保険と一口に言っても、それぞれ特徴が異なるため、自身や家族のライフスタイルに合わせて検討するようにしましょう。
貯蓄型保険のデメリット

貯蓄型保険のデメリットとして理解しておくべき点は?
貯蓄型保険のデメリットとしては、次の点が挙げられます。
● 掛け捨て型保険に比べて保険料が高い
● 途中解約時で元本割れとなりやすい
● 実質利回りが低い
貯蓄型保険を利回りという点で見ると、返戻率が100%を超えるのは10年〜20年後という商品も多く、資金の拘束期間が長い割に、得られるリターンが低いものが大半です。
途中解約した場合には元本割れとなりやすく、契約から最初の数年間は解約返戻金が非常に少なくなっている点に注意が必要です。
また、資金が保険会社に固定されるため、急な出費や投資をしたい際に資金を動かせない「流動性リスク」もあります。
なぜ「貯蓄型保険は無駄」という意見があるのか?
「貯蓄型保険は無駄」という意見も少なくありません。
貯蓄型保険の保険料の中には手数料や管理費用が含まれているため、保険料は掛け捨て型保険に比べて割高でありながら、運用リターンは投資信託に比べて低いことが主な理由です。
貯蓄型保険の代替手段として、「定期保険」や「収入保障保険」といった保険料が安い掛け捨て型保険で万一を保障しながら、「新NISA」や「iDeCo」で投資する方法が挙げられます。
貯蓄型保険だけで保険と資産形成を行うよりも、保険は掛け捨て型保険で行い、資産形成は新NISAやiDeCoで行う方が合理的ではあります。
具体的に、貯蓄型保険のリターンと、新NISAやiDeCoで投資できるインデックス投信のリターンを比較してみましょう。
個人年金保険では、日本生命の「ニッセイ みらいのカタチ 年金保険」の返戻率は、30歳から65歳までの払込みで約109.8%となっています。
学資保険では、ソニー生命の「学資保険」の返戻率は、保険期間:22歳満期、保険料払込期間:10歳まで(年払)で、121.5%となっています。
一方、新NISAやiDeCoの人気商品となっている「オルカン」こと全世界株式型インデックス投信「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」の直近5年間リターンは144.70%です(2025年4月末時点)。
個人年金保険や学資保険は長期契約すれば元本割れのリスクは低い一方、インデックス投信には元本割れのリスクがある点には注意が必要です。
それでも直近の実績から見ると、「掛け捨て型保険+新NISA」の方が圧倒的に合理的と言わざるを得ません。
女性向け貯蓄型保険の選び方

女性におすすめの貯蓄型保険とはどのような商品か?
女性におすすめの貯蓄型保険は、結婚・出産・育児といったライフイベントに柔軟に対応できる設計のものがおすすめです。
特に、医療保障と貯蓄機能を兼ね備えたタイプは人気となっており、がんや女性特有の疾患に手厚い保障がある商品が注目されています。
また、確実に子どもの教育費を積み立てできる学資保険は、計画的な教育資金準備ができるためおすすめです。
医療保障がある貯蓄型保険については、万一の場合に備えられるだけの貯蓄がある場合には、高額療養費制度があるため、加入する価値は薄れてきます。
男性向け貯蓄型保険の選び方

男性におすすめの貯蓄型保険の選び方と注意点は?
男性の場合、家計の中心を担う立場であることが多く、万一に備えた収入保障と老後に向けた資産形成の両面が重要です。
掛け捨て型保険・貯蓄型保険に関わらず、万一の際の定期保険で保障しておくことはマストとなります。
定期保険は終身保険という選択肢もありますが、合理性を求めるなら定期保険や収入保障保険といった掛け捨て型保険でコストを抑え、余剰資金を新NISAやiDeCoで増やす方が合理的です。
学資保険については確実に貯蓄できる安定性はメリットになりますが、爆発的に資産を増やす効果は期待できない点を理解した上で活用するようにしましょう。
貯蓄型保険と他の金融商品の比較

貯蓄型保険と投資信託はどう使い分けるべきか?
貯蓄型保険のリターンは、どうしても投資信託のような投資性商品と比べると低いため、「投資」というよりは「貯蓄」の性質が強くなります。
学資保険や個人年金保険などの貯蓄型保険は、資産を守ることには向いていますが、資産を大きく増やすには不向きです。
投資信託は、元本割れのリスクもあるものの、長期的には貯蓄型保険とは比べものにならないリターンとなる可能性があり、資産形成の中心となる商品です。
新NISAやiDeCoを活用して投資信託で運用すれば、税制優遇の恩恵を受けられます。
また、近年の日本ではインフレや金利のある世界が到来しつつあり、インフレが進む可能性が高い今後の時代には、貯蓄だけではなく、ある程度の投資をする必要が出てきています。
貯蓄型保険・投資信託・普通預金の資産配分の考え方
資産配分を考える上では、それぞれの金融商品の役割と目的を理解した上で使い分けていくことが重要です。
子どもの教育費のように絶対に貯めておきたい資産形成としては、確実性の高い「学資保険」のような貯蓄型保険が有効です。
突然の出費や緊急事態に備えるためには、いつでも使える「普通預金」として確保しておき、余力があれば将来に向けた資産形成として「投資信託」を活用するようにしましょう。
具体的には、年50万円を振り分けられるとしたら、学資保険20万円、投資信託10万円、普通預金20万円のようにします。
年100万円を振り分けられるとしたら、学資保険30万円、投資信託50万円、普通預金20万円というようにします。
最低限の優先順位としては「学資保険」や「普通預金」の優先順位が高くなりますが、一定程度を確保したら、残りは新NISAやiDeCoで「投資信託」に回して積み立てしていく戦略が合理的です。
まとめ
貯蓄型保険は、保険による保障がありながら、貯蓄性がある保険です。
学資保険や終身保険などで確実に積み立てをしながら一定の保障を受けたい場合にはおすすめです。
ただ、掛け捨て型保険に比べると保険料が高く、投資信託に比べるとリターンが低くなります。
貯蓄型保険は、あくまで「保険+貯蓄」の機能がある守りの金融商品として考えておくようにしましょう。
Q&A
Q1 貯蓄型保険のデメリットとは?
A1 掛け捨て型保険に比べると保険料が割高となり、投資信託(新NISA・iDeCo)に比べるとリターンは低い。また、早期解約すると元本割れとなりやすく、流動性も低い。
Q2 貯蓄型保険の選び方とは?
A2 学資保険や個人年金保険は、投資信託のような大きな成長性は期待できない一方、長期契約すればほぼ確実に資産形成できるメリットがある。
子どもの教育費や老後資金を確実に貯めたい場合の守りの資産として活用するようにしよう。
Q3 貯蓄型保険と掛け捨て型保険はどちらがおすすめ?
A3 貯蓄型保険のみで「保険と投資」をするより、保険料が安い「掛け捨て型保険」とリターンが大きい「投資信託」の組み合わせの方が合理的。ただ、貯蓄型保険には、確実に積み立てができるメリットがあるため、子どもの教育費のためには学資保険を積み立てていくなど、目的に合わせて使い分けるようにしよう。









